オレンジ模様

当たり前の日常の世界を、いろんな角度で書いてゆこうと思います。

小春日和

月食の次の日

午前八時

空には雲一つなく

頭上には、やわらかい青空があった

 

地上には朝霧が広がっていた

ここは標高7メートルの平野

20キロメートル四方には小高い丘や山もなく

ずっと遠方まで平らな地形で

視界をさえぎるものもない

 

平野全体に広がった朝霧は

朝の陽ざしを受け

乳白色に輝いていた

行き交う自動車、公園の木々

景色すべてが乳白色の中に埋もれて

幻想的な風景だった

 

気温10度

風はすこしヒンヤリとしていた

紅葉が終わる晩秋とはいえ

朝の陽ざしを体に受けると

暖かい

 

午前十時

標高110メートル

山の間にある盆地

天気は晴れ

気温12度

朝霧はなく

すこし高く上がった太陽からの陽ざしが

さらに体を暖めてくれていた

屋根瓦や

机に広げた紺毛氈に

やわらかく暖かい日差しが注いでいる

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小春日和と紺毛氈と屋根



「小春日和」という言葉が

本当に似合う一日となった。

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小春日和と庭